人種差別から読み解く大東亜戦争

【第1章・戦争原因の考察】
 大東亜戦争勃発の原因を色々な視点から見ています。
 実際にはどれがと言うよりは各々が絡み合っているのでしょうが。

 ただ、一般的な説に加えて、「人種差別」という原因が存在し、
 それに対する昭和天皇のコメント等も載せられています。
 皇太子時代にはヨーロッパにもちょくちょく行っていましたし、
 全てではないにしろ、国民と白人の状況を踏まえてのコメントです。

【第2,3,5章・人種差別と植民地の歴史】
 白人の人種差別の歴史です。
 有色人種を徹底的に破壊し、文明化等と正当化する歴史で、
 生々しい物です。リンカーン大統領の差別発言は意外でした。
 彼としては、黒人に同情して奴隷解放をしたのではなく、
 黒人を資本主義に組み込む等、経済的な効果が狙いだったんでしょうか。
 モンテスキュー等、歴史の授業で習う民主思想や奴隷解放関係者の
 歴史が見られます。
 しかし、「大東亜戦争の大義」を語る本としては、
 白人側の歴史が長かったとも感じました。
 (主題は伝わってくるのでいいのですが。)

【第4章・奴隷貿易に立ち向かった男】
 キリスト教を広めると称して侵略を行うのが、近世の常套手段ですが、
 日本も例外ではなかったようです。
 天下統一後の秀吉と言えば、朝鮮出兵等良くないイメージがありましたが、
 一国の指導者としてマトモな事もしていたと分かります。
 ただ、結果ポルトガルがどのような反応をしたのかがわかりづらかったです。

【第6章・日系移民の屈辱】
 主にカリフォルニアでの人種差別問題です。
 実際に悪事を働いたならともかく、どうして妄想だけで他の人種を
 ここまで侮辱出来るのかと思ってしまいます。
 セオドア・ルーズベルトは、外向的な理由からですが、日本を擁護。
 しかし、デマがデマを呼んでいる状況では、大統領も州知事も無力。
 そして、過激な大衆意見が政治にも染み込むポピュリズムが育っていったようです。
 最終的には、排日移民法がアメリカ全土で施工。
 これが戦後まで続いたとは寒気がします。
 また、今の欧米でのアンチイスラムにも通じるので、その辺も興味深い流れでした。

【第7章・差別撤廃の遠い夜明け】
 国際連盟成立の過程で、日本が如何に人種差別撤廃の為奮闘したかが紹介されます。
 多数決を無視してまで日本側の妥協案を呑まない所に、白人主義の独善が現れています。
 当時の大隈重信のコメントや、読売新聞の社説もあり、日本人の落胆が垣間見えます。
 そして、世界は人種的闘争に向かうとの予想も出されますが、
 ナチスの台頭、大東亜戦争勃発、その他ユーゴや中東もそのような感じなので、
 当時から世界が抱える問題なのでしょう。

【第8章・大東亜の公憤】
 日本人が憶えた「怒り」「憤り」、これらが積み重なって開戦に向かう様子が、
 当時の知識人の日記等から伝わってきます。
 また、重光葵の、アジアでは民族自決が認められない事への怒りも、手記から感じ取れます。
 民族自決を称えたウィルソンが、人種平等条項を無理矢理否決した張本人ですしね。
 大東亜共同宣言等、戦争の大義や、他のアジア諸国のコメントも詳しいものです。
 
 付録の大東亜共同宣言と合わせて、今の日本人も知っておくべき事だったと思います。
 本の纏め方としては、あくまで歴史の授業で有耶無耶にされる視点を示し、
 最終的な判断は読者に任せるという形です。


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