ドイツの脱原発がよくわかる本

全体的には、科学技術視点よりも、政治経済優先で書かれています。
国のエネルギー戦略という点で、大事な視点かと思います。

【ドイツの大衆主義】
 もちろん国民の生活や安全を守り、国民の意見をよく聞くことは、大切な事です。
 しかし、エネルギー問題は感情論だけでどうにかなる物ではないでしょう。
 中長期的な国益を考えると、日露戦争時の様に、
 国民を怒らせてでもやらなければいけない事があると言うことです。
 ドイツ政府も、日本よりは地の利があるので、何とかやっているという事が解説されます。

【電力の基礎と歴史】
 第2章では、各発電方式の出力やコストの比較が紹介され、また最近の揚水発電に
 ついても触れられます。化石燃料を輸入に頼る日本において、
 原発を使わない事がいかに経済を圧迫するかという事も解説されます。
 しかも、化石燃料の消費が増えた分産業か発展するなら良いのですが、
 現状維持の為に消費だけ増えるのはいただけません。

 風力や太陽光で、送電の方が忙しくなるというのは知らなかったので、
 勉強になりました。

【再生可能エネルギーの矛盾】
 第3章では、風力や太陽光を育てるための制度で、
 一般人や電力会社がどのような負担を強いられているかが解説されます。
 しかも、バックアップの為に火力発電所を持っていなければいけないし、
 火力の石炭が環境に悪いと、原発持ちとどちらがマシかとなりそうです。
 環境に優しい再生可能エネルギーの為に、石炭を使わなければならないとは酷い矛盾ですね。

 この本について言えば、ここまで書くなら
 「風車やソーラーパネルを作るのにどの程度化石燃料が必要で、
  それは火力発電所をどの位動かせば達成できるか」というようなデータも欲しかったです。

 それと、日本風力と太陽光で言えば、台風や雨、雪が多いので、
 日本でそれらをやると効率が悪いというのも書いた方が良かったように思います。 
 (うろ覚えで恐縮ですが、強風時は風車は止まったような)

【エネルギーは欲しいが、傍に置いて欲しくない】
 厄介物を抱え込みたくないのは分かりますが、
 原発の次は送電線の敷設も反発を食らっているようです。
 日本の保育園問題もそうですが、問題点があるから止めろというだけで、
 問題点に対して解決策を準備する気がないように思えます。
 この辺もポピュリズム的と言いますか。

【日本の問題点】
 ドイツの制度を真似た日本の問題点が紹介されます。

【放射線の怖さとは】
 基本的になポイントが解り易く説明されています。
 チェルノブイリでの報告や日本と旧ソ連の差などがありますし、
 また放射線に侵された食品危険性等についても紹介されます。
 確かに、放射線は危険として、どこの器官にどの程度害があるのかは、
 あまり言及されてこなかったように思います。
 銀座の放射線はほとんど雑学ですが、データの分析は面白いです。
 ただし、やはり楽観側の見解、として見た方がいいとは思います。

【放射性廃棄物の処置】
 廃棄物はとんでもない害悪、というのは考え過ぎと解説され、内容も解り易いと思います。
 不安要素は少ない方が良いので、日本国内の処理場についても触れて欲しかったと感じました。
 廃棄物も、ロシア辺りが引き受けてくれれば楽なんですが、
 ロシア人がそうWin-Winの関係等作ってくれるかと言うと…


スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

DayBreak

Author:DayBreak
暇な同人活動をしている大学生 シノタロスが、オリキャラや葉の話などをするブログです 

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
FC2カウンター
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード